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ロレックス:ヴィンテージからモダンへ

2011年、スプリットセコンド・クロノグラフのRef.4113が103万スイスフラン(約9605万円)で落札された;その2年後、今度は別の個体が100万ドルの壁を破った。ロレックスのスプリットセコンド・クロノグラフは12本しか生産されなかったため、このモデルが100万ドルを最初に超えるのは当然といえば当然である。

その後、2013年のクリスティーズのデイトナ・オークションにて100万ドル以上(約1億804万円)で落札されたポール・ニューマン・デイトナ“RCO(ROLEX→COSMOGRAPH→OYSTERの順に表記)”が続いた(このRCOは、オークショニアのオーレル・バックス氏とチームによるテーマ別オークションにあと押しされたのは間違いないだろう)。まもなく、他の複雑なヴィンテージ ロレックス 偽物もこの狂騒に加わった。カレンダー Ref.8171とRef.6062、そしてさらに何本かのデイトナだ。2019年、私たちはオークションで100万ドル以上で落札されたすべてのロレックス、28本を調査したが、その数は2021年末には40本に増えていた。100万ドルのロレックスを、(1)Ref.4113 スプリットセコンド・クロノグラフ、(2)カレンダーウォッチ(Ref.8171/6062)、(3)デイトナ、(4)所有歴の明確な個体の4カテゴリーと、カテゴライズ不能な2本の "異常値" に分類してみた。

この異常値の1本目は、2014年に110万スイスフラン(1億2565万円)で落札された、美しい七宝焼エナメルを施したシンプルでドレッシーな1950年代製のロレックスである。これらのエナメルダイヤルはハンドメイドであったため、ロレックスは非常に少数の、それぞれがユニークな時計を作った。「これらは今最も最先端ではない、ある種の収集トレンドに回帰しています」と、スティーブン・プルビレントは2019年に書いている。「この時計が今回高い落札価格を達成するとは思えませんが、それでも希少で特別な時計なのです」。私もそう思いたい。これはプラチナ Ref.1415と同じカテゴリーに分類される。希少で美しく、時計収集の古い時代のもので、今日のコレクターはよくも悪くも、それほど高い金銭的価値を置いていない。フィリップスはその後、七宝焼エナメルダイヤルのロレックスを数本(こちらとこちら)売却しているが、いずれも6桁の価格帯に留まった。

超激安 ロレックス デイトナ 6263 コピー レプリカ MK1ダイヤル 黑

品番:6263
ブレスレットの最大幅 約18cm
ケース素材ステンレススチール
ブレス素材ステンレススチール
ベゼルタキメーター
ブレスタイプオイスターブレス
風防プラスチック
ケース径37mm
ケース厚13.5mm
ムーブメント手巻き
キャリバーCal.727
振動数21,600振動
パワーリザーブ50時間
手巻デイトナの最終型で、クラシックな雰囲気のプラスチックベゼルを備えた人気モデル。コンディションの良いモデルは希少です。
シリアル番号から1979年頃製造のモデルと思われます。
ヴィンテージとして良好なコンディションを保っています。

2019年に初めて100万ドル台のロレックスを調査したとき、共通していたのはヴィンテージウォッチだったこと。しかし、それ以降、いくつかのピカピカの現行ロレックスが100万ドル以上で落札されている。今年初めにローガンが報じたように、1月にはチャリティーではないデイデイトが初めて100万ドル超えの130万ドル(約1億5930万円)で売れた(ジャック・ニクラウスのデイデイトは2019年に120万ドルで売れたが、その売上の100%がチャリティーに寄付された)。彼が説明したように、この“レインボー ハンジャール”は、幸運な偶然が重なり、これほどまでに強いパフォーマンスを発揮したのだ。クレイジーなレインボーアワーベゼルと数え切れないほどのパヴェダイヤモンドを備え、わずか5本のうちの1本という希少性、たまたまオマーンのスルタンからこの時計を与えられたオリジナルオーナーのものであるという来歴があった(ケースバックにはオマーンのハンジャールの紋章も刻印されており、これまたコレクターが好むディテールだ)。

一方、ヴィンテージのデイトナは何年も前から100万ドルの値がついており、2010年代の時計コレクションを事実上決定づけたが、現代のデイトナもつい最近その仲間入りを果たしたのである。このことは、市場の上位に位置する希少で輝かしいモダンロレックスに関心が移っていることを改めて示している。これは1999年製プラチナ製ゼニスムーブメント搭載のデイトナが327万ドル(約3億5257万円)で落札され、自動巻きデイトナとしては最高値となった2020年に初めて起こったことである。この時計はRef.16516で、当時のロレックスのCEO、パトリック・ハイニガーの依頼で製造されたとされる5本のうちの1本である(おそらく、彼は自分用に1本をキープしていたのだろう)。Ref.16516はそれぞれユニークダイヤルを持つとされており、このモデルはラピスラズリのダイヤルを備えていた(2018年には、MOPダイヤルを備えた例が100万ドル弱で落札されているのを見たことがある)。2021年、サザビーズにおいて、この5本のユニコーンのうち鮮やかなブルーの“ステラ”ダイヤルを特徴とする3本目が、やや低めではあるが、それでも310万ドル(約3億4415万円)という驚異的な価格で落札された。

時計コレクターとして考えれば、これは完全に理にかなっている。仮に自分が大富豪の時計コレクターであったとすれば、1998年にアンティコルムが販売し、何度か人の手に渡り、HODINKEEのトーキング・ウォッチのエピソードに登場し、数年前にオークションで再び落札された、使い古されたヴィンテージデイトナではなく、何か新しい、刺激的なものを発見することに関心があるのはごく自然なことだ。その上、より現代的なデイデイトやデイトナのストーリーは、簡単に理解することができる。「オマーンのスルタンが5本だけ作らせたレインボーデイデイトを、あなたも手に入れませんか?」あるいは、「ロレックスのCEOが自ら依頼した5本のプラチナ製デイトナのうちの1本を所有することができるとしたら?」セールストークがスラスラ並べられるだろう。

同時に、100万ドルを超えるか超えないかのヴィンテージ デイトナも、少し横ばい状態になっている。希少価値が高すぎるのだ。あまりに希少すぎて、時計コレクター自身どうしたらいいのかわからないのである。このレベルに到達してしまったヴィンテージ ロレックスの収集は、困難なものであるといえよう。