とても元気だった利用者様が
少し前から、歩行訓練に参加しなくなりました
「ひざが痛いからやめておくよ」
痛みがあるなら無理はできません
でも、トイレやお風呂に行かれる時の様子からは
まだ衰えない歩く力が感じられます
きっと、まだ下肢筋力自体は残っているのだけれど
うまく気持ちとシンクロしないときは歩けないだけなんです
ところで、この利用者様は唄が大好き
昼休みには、いつもタブレットで
自分専用に編集された(この方の)青春時代の唄の動画リストを
時に口ずさみながら、笑顔でニコニコと楽しんでいらっしゃいます
そんな時の利用者様は、表情も活き活きとしていて
歌う声にも力強さが感じられます
そうだ、この音楽で盛り上がった気持ちの高揚を上手く活用してみては?
ちょうど午後の最初の活動が、歩行訓練です。
試しに、昼休みの動画視聴の最後の曲に、
この方のお気に入りの曲がかかるように調整してみました
案の定、利用者様はその曲を元気に楽しそうに大声で口ずさんでくれました
途中から職員も一緒に歌い始め
曲が終わると共に
「さぁ○○さん、今の唄を一緒に歌いながら歩いてみましょう」
と声をかけて、唄も歌い続けました。
すると、利用者様はさも楽しみの時間が続くのが嬉しそうに
元気に歩き始めてくれたのです。
その後、職員と一緒に同じ唄を何度も口ずさみながら
利用者様は、廊下を元気に一往復(約100m)歩いてくれました
それからはその作戦(失礼!)を活用することで
利用者様は毎日、楽しく歩行訓練を継続できるようになりました
人間、やっぱり、気持ちが大事ですね












