ひとりでご家庭を訪問するヘルパーの仕事ぶりはなかなか伝わらないもの。
ですが、ご利用される方にも、ヘルパーの仲間を増やすにも、「伝える」ことですよね。
今回は、訪問介護をご利用になる時の「はじまり」をご紹介します。
今回は「掃除を手伝って欲しい」とご希望される方のケースで紹介します。
ご家庭ごとに役割分担があったり、個々に得意不得意があったり、性格的に気にならないタイプの方もいらっしゃるので、ヘルパーの個人的価値観はちょっと横に置いといて「利用される方」について聴き取りします。ケアマネジャーが作成する計画書に記される支援内容が同じでも、求めるもの、考え方、生活歴などは千差万別。
まずは事前面談やサービス担当者会議、契約などでご家庭を訪問し、どこのどういう部分が気になるのか、ご自身で何ができてどこに苦労されているのかを伺います。
とはいえ、初対面の者に家庭内のことをペラペラお話になる方ばかりではないので、聴き取るスキルが求められます。
ヘルパーはお手伝いさんやお掃除屋さんではなく、介護の専門職ですので、単にキレイにすればいいのではありません。ご本人が望む暮らしを伺い、暮らし続けられるように支援と助言をします。気づいたことを何でも伝えるのではなく、人生の先輩方の暮らしをサポートするので、失礼のないようにお人柄を見ながら、伝えるタイミングや伝え方を手探りしています。
手を出し過ぎてしまうとヘルパー頼みでご本人のできることを奪いかねないですし、物足りなさが残ると勇気を出してヘルパーを依頼したのにこの程度か…と不満につながります。そのさじ加減は経験だけでは埋められず、絶妙な間の取り方だったり、まだ私には見えない何かなんでしょうね。新しい出会いがあるたびにヘルパーの奥深さを実感します。